「立て木」とは?

西川林業地で古くから受け継がれる、大径木を残す知恵

 

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皆伐時に優良木を10本/ha程度残し、長期保存してきた大径木のことを西川林業地域では「立て木」と呼んでいます。時たまある大径材の需要に応えることや、冠婚葬祭などの臨時出費に備える「山の貯金」として当地域で古くから行われてきました。 

この地域は山林の所有規模が小さいため、その限られた面積で短伐期の小径木を生産しつつ大径木を残していく先人たちの知恵です。

 

 

樹齢200年を超える木を守り育てる

2025050109720250703shun_inoue_p27_1920.jpg__PID:107e071f-d76b-4312-b260-0a9f66d7f100井上林業の山林で育ててきた「立て木」の杉 

 

井上林業ではこの伝統的な施業を続けてきたことにより、樹齢200年を超える木を守り育てています。

けれども、現在これらの木は、材木としては必ずしも「山の貯金」になり得ないのが実情です。

 

しかし、当地域ならではの条件と世代を超えた手入れにより生まれたという文化的に重要な面もありますし、林相が複雑になることによって生態系を豊かにする効果も期待できます。これらが「今すぐに」経済的な価値には結びつかないかもしれませんが、これからも施業の改善はしつつ「立て木」を残していきます。

 

 

 

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