山しごと つる切り
木に頼って伸びるつる植物
8月18日に山の見回りとつる切りをしました。
山を歩いていると、この写真のように木につるが絡まっていることがありますよね。
つる植物は、他の自立している木に頼らないと上へと伸びていけません。
だから、つる植物も必死に生きようとしてまっすぐ自立しているスギやヒノキに絡みつき、上へ上へと伸びて光合成しようとしているのですが、、
良質な木を育てるためにはこのつるを放っておく訳にはいかないんです。
つるを切らないでいると・・・
この写真は私たちの山ではありませんが、放置したフジのつるが大蛇のようにスギに絡まり、幹にめり込んでいるのが分かると思います。
こうなると様々な問題が出てきます。
大きく2つに分けると、
①木材としての利用価値がなくなる
つるによって幹が変形、あるいは曲がってしてしまい、製材して建築や木工用途で使用しにくくなります。もちろん、アートとして面白いので逆に価値が出るかも、といった特殊な場合もあり得なくはないですが、基本的に丸太としての利用可能性の幅は非常に狭まります。
②伐採時に危険を伴う
つるが絡んだ木を伐採すると、つるに引っ張られて倒れる方向が変わったり、枝が落ちてきたりして非常に危険です。また、そもそもつるに引っかかって倒れない状態(「かかり木」と言う)になってしまうこともあり、そうなると人力では対処できず、重機を使って引っ張らざるを得ない場合もあります。
山の見回りがてらつるを切ろう
やみくもにつる植物を排除していくことはしませんが、質の良い木を育てようとするなら、つるを早めに取り除くことが大切。
山に入るときは鉈や鎌を持って、つる切り作業も一緒に行うようにしています。